僕等はまだ恋を知らない






右の頬に何かが触れてる気がする。

やけにリアルな感触。


夢?ではないような。


なんだろう。




「……………んっ……」



ゆっくり目を開けると、まだ視界がぼんやりしている。


なんとなく見えるのは保健室の天井とカーテン。

それと、誰かが…………。





「おー、ようやく起きたか神楽」




何度も瞬きを繰り返し、ようやく視界がハッキリしてきた。



え、なんでここに………!?