「沙耶を置いていけるわけないじゃん。ほら、乗って」 「え、澪!?」 体をしゃがめて沙耶に背を向ける。 沙耶を置いてくわけにもいかないし、何より1秒でも早く足の手当をしないと。 見てるだけでも痛そうだもん。 「沙耶なら軽いから全然平気!早くして」 ためらう沙耶を後押しするようにそう言った。