黒狼と猫の総長様





『お前は、1人じゃない』





そう言って笑う透さんには、全部、わかっているんだろう。




私が、この空間が苦手な事。






みんなに、遠慮してる事。




『血の繋がりだけが家族って訳じゃない。


俺らとお前は、もう、家族だろ?』





そう言って微笑む透さんに、翔が重なる。





……さすが親子。






言ってる事すら、どこか似ている。




『そうだぜ!?


お前が困ったら、全速力で駆け付けてやるよ!!』




そう言ってにかっと笑う愛騎。




『俺らは、自分の意思で此処に来て、玲彩とこうして会ってるんだ。



悟さんの事があるからじゃない。


遠慮なんてせず、甘えろ。



此処は、お前の居場所だろ?』




そう言って同じく笑う充と、言葉にはしなかったが、周りで私を笑顔で見つめるみんな。






『……私は、1人でもいい』





『人間、1人で生きれない。



ほら、よく言うだろ?』



透さんが、空中に何か文字を書きながらそう言った。



『……人という漢字は、

人と人が支えあって生きている。
という意味があるという事ですか?』





私が代弁すると、思い出したのか、肯定の意思を示す透さん。