さっきの琉と同じように、翔の腰に手を巻きつける。
『……っ』
さっきと、違う?
琉の事を思い出し、何か違和感を感じる。
私、怖がってる?
心臓が、バクバク言ってる……。
早い鼓動を奏でる心臓に、頭をひねるばかりだった。
『……玲、家、どこ?』
『家?』
『ああ。送ってやるって言ったろ?』
……そうだった。
送ってもらう約束だったんだ。
しかも、今さっき連絡があり、家に帰って来いとの事。
……でも、なぁ…。
私が家を教えるのを渋るのには、勿論、ちゃんとした理由がある。
『……近くの、コンビニでいい』
『家までしっかり送り届ける』
『……コンビニ…』
『家』