黒狼と猫の総長様




その行為に、周りがざわつく。



『俺は、良いと思いますよ!』





『俺も! だから、顔、あげてくださいよ!』





大声でそう言われ、おずおずと顔を上げる。




周りを見渡すと、皆、笑顔で私を見ていた。



『噂なんて消してやりましょうよ。



そんな、デマ、流されてるなんて俺らが嫌ですから』





そう言って笑う目の前の子に、思わず涙を流し抱きつく。




『……っ、え!?』





その行動に驚いてアタフタしている子を見て、思わず笑みがこぼれる。




その瞬間、倉庫中が静まり返った。





『……え?』





何事かと渡りを見渡す私の目を、誰かが遮る。





『……上、行くぞ』





手の主である、少し不機嫌な声でそう言った翔。




『……何で怒ってるの』




その理由がわからないまま、翔にひきづられる。