黒狼と猫の総長様






ー玲彩サイドー






思っていたよりも酷かった。





かける、言葉が見つからなかった。






だから、私は、





『……そう』





それだけ言って、琉の頭を撫でた。





分からない。




どんな言葉をかければ良いのか。





同情?




そんな気の利いた事、私にはできない。





『……玲彩』





そう言って固まる琉に、我に帰る。





『……ごめん』






女嫌いの奴が女に触られるなんて、嫌がらせでもなんでもないはずだし。






『……玲彩、俺、玲彩なら、良いから』






ぼそりと呟いた言葉が聞こえず、もう一度聞き返す。




『俺、嫌だった。





俺たちのチームに女が来るのが。
関係が、崩れるのが。



でも、玲彩なら大丈夫。



安心する』







そう言って私の目を見る琉の目は、心なしか、さっきよりも澄んでいる気がした。






……そんな目で、私を見ないでほしい。