黒狼と猫の総長様





『……っくそ!

す、いませんでした!』





いきなり、膝を折り、頭を地面につけて謝った男を見て、一瞬目を見開く。




……つまりは、土下座。




土下座なんて、初めて見た。



……祐希の事があったとき、透さんと遥さんには自分がやったけど。




人から見れば、こんな感じなのね。





『……すいませんでしたぁ!!!』






そんな男を見た他の男達も、次々と頭を下げる。




……何、このパターン。




『何やってるのよ!

さっさとやりなさいよ!』



そう叫んだ女に、男達が一斉に振り返る。



『俺たちはな! まだ、死にたくないんだよ!』






……私は死神か何かなの?


死ぬって、大袈裟な。





影で見ている彼らも、笑が堪えきれていない。





『何ですって…!?』




『じゃあ何なんだよ!

お前は、黒狼に殴られても生きてられるのか⁉︎』





だから、何でそこ、生きる死ぬの問題なのよ。



私が殴っても、死ぬわけないでしょう。






『……それはっ……』




言い篭る女を見て、私に視線を移す男達。





『本当に、調子乗ってすいませんでしたぁ!』






そう言って、女達を残したまま、走りさっていった。






……何だったんだろう。



まぁ、男達が消えたのならいい。

女達に仕返しするのは、私じゃない。



私よりも、彼らに頼んだ方が効果的だ。