新名の言葉に立ち止まり、振り返る。
『……何』
『いや、そんな急いでどの行くのかなってね』
探るような目で私を見る新名を、わざと、視線を逸らさずまっすぐ見つめる。
『……ルキに、飲み物貰いに行くの』
『飲み物?
それ、自動販売機で売ってないやつ?』
『……そう』
『へぇ、例えば?』
……なんで新名は今日、こんなに突っかかってくるんだろう。
そんなことを思いながら適当に答える。
『イチゴオレ』
『イチゴオレ!?
なんか意外』
ブラックコーヒーを飲みそうなんで言いながら、新名がポケットを漁る。
『じゃあ、これ、あげるよ』
私に向けて投げられた何かをキャッチし、手の中を見る。
……え?
『凄っ……。
初めて見た』



