黒狼と猫の総長様





噂なんて信じるものじゃない。



そう思いながら、口元に笑みを浮かべる。




『『翔君! ルキさん、居ないみたいだよ!』』





先に部屋に入っていた愛哉と愛斗が、部屋から俺らのところまで顔をのぞかせる。




……不在だったのか、ルキさん。





『……愛哉、愛斗。玲彩は?』




俺の少し前を歩く琉が、愛哉と愛斗に聞く。



『『レーちゃんは居るよー!


気持ちよさそうに寝てる!』』






その言葉に、後ろからギラリと効果音が聞こえた気がした。





『マイハニーの寝顔が見れるのかい⁉︎

それは見るしかないね!』





俺のそばを通り過ぎ、全速力で理事長室まで走る城間。






『……真、あいつ、あんな奴なのか?』





『いつもはもっとマトモなんですけど』





そんな城間の背中を見ながら、呆れた声で真が答える。







だろうな。


あれが日常なら、疲れる。





そう考えれば、猫かぶりをしていてくれた方が楽かもしれない。