『『翔君ー‼︎⁉︎ もう入るからね!』』
少し苛立ちを含めた声で叫んだ愛哉と愛斗が、勢いよく理事長室の扉を開く。
……おい。
ノックしないでいいのかよ?
俺の記憶だと、ルキさんのパンチが飛んできたような……。
転校してきた日のことを思い出し、顔から血の気が引いていくのを感じた。
玲彩に会う前。
理事長室の扉を、今みたいに勢いよく愛哉と愛斗が開けた。
……ノックなしで。
そのあと、ルキさんのパンチが飛んできて、大変な目にあったことは鮮明に覚えている。
だからこそ、初めて玲彩に会った時、ノックせずに入ってきたことに驚いた。
……玲彩に、言ったことはないけど。
それにしても、今考えれば、昔、1番嫌いだった女である黒羽玲彩と付き合っているだなんて。



