黒狼と猫の総長様






『……何』





私の手を引いた女達を睨みながら言葉を発する。





面倒だ。



せっかく、ルキのところに行こうと思っていたのに。



邪魔が入った。






『あんた、ムカつくのよ。



汚い女のくせに、夜猫の皆様にちかよらないでくれない?


挙げ句の果てに、保様にまで!』






多分、3年。



先輩の女がそう言いながら私の胸ぐらを掴む。





……百歩譲って、夜猫のみんなに様をつけるのはわかるとして。




まさか、保にまで様が付いていたとは。





『いい!? 夜猫の皆様に気に入られているからって、調子に乗らないでくれる⁉︎』







私の胸ぐらから手を離し、ドンっと肩を押しながら叫ぶ女。





……別に、調子に乗っているわけじゃない。





ただ、楽しんでいるだけ。




何を発してもイチャモンをつけられると感じ、口を固くとざす。





早く、終われ。




ルキのところでイチゴオレが飲みたいの。





『黙り込んで、本当ムカつく奴ね!』





押された反動で倒れたまま動かない私を、女が強く蹴る。



……手加減くらい、してよ。




黒狼でも、痛いものは痛いんだから。





女のくせして、力が強い。