黒狼と猫の総長様





人が多くいる廊下を歩くと、様々な視線が向けられる。




……そうだった。






忘れていたけど、噂、まだ完全に消えたわけではないんだった。






誰が流したのかわからない噂。





昔の私には好都合で。



でも、今の私には不都合の噂。





夜猫の皆の評判が、もしも、落ちているのなら。



それは絶対私のせいだ。





痛いくらい刺さる視線を無視し、ルキのところを目指す。






教室と理事長室は同じ最上階にある。






ルキがワザワザ私の学年を最上階にして、理事長室に来やすいようにしているから。






……いらないお世話だけど。





心配してくれてるのは、嬉しい。





歩きながら、特に意味もなくため息をついた時だった。




不意に、手が引かれ、空き教室の中に引きずり込まれる。