黒狼と猫の総長様






もう少し、イジメを楽しむのも良かったけどね。




『『君さー、レーちゃんに手出して、どうなるか分かってるの?』』






私たちのやりとりを見ながら、今まで黙っていた愛哉と愛斗がいつもと違う声を出す。





『ヒッ、わ、私は何もっ……‼︎』





いつもの雰囲気の違う2人に恐れを抱いたのか、後ずさりながらそんな事を言う女。





『……愛哉、愛斗。



別に、気にしてない』





2人をなだめるように言葉を放つ。




……面倒なのは、嫌いなの。






『『でも、レーちゃん』』





『面倒なのは嫌いなの』





それでも続けようとする2人を、少し低い声で止める。




『愛哉、愛斗。


玲彩さんが良いって言ってるんです。
ここは、丸く治めるべきでは』


私の後に続く壮一の言葉も聞き、2人は渋々頷く。






『『2度目はないよ。



僕達、


仲間を傷つけるやつには容赦しないから』』






そう言って睨みを聞かせた2人を見て、慌てて私の机の上にあった紙を掴み、女が教室から出て行った。






『……何で書いてあったんだ?』





私を見ながらそう聞く翔に、ニヤリと口角を上げる。





『……聞きたい?』





『ああ』




そう言った翔に頷き、机の中から紙とペンを出してあの紙の言葉を書く。





『…これ、玲彩?』