『鹿馬って何です?』
……聞こえてたの、壮一。
メガネをあげながら何か確信したような目で私を捉える壮一。
バレて、ない、はず。
多分、カマをかけられてる。
『……何の事』
取り敢えずそう返した私に、やはり予想通りの答えでは無かったのか、壮一が顔を一瞬顰める。
残念。
私それほど、馬鹿じゃない。
『……玲彩』
いつまでたっても聞きなれない声が私を呼ぶ。
……まぁ、隣から聞こえる時点で、誰かわかるけど。
『……何かあったら、言え』
壮一とは違い、私が何かを隠している事を匂わす言葉。
……何気に、1番翔が鋭いかもしれない。
そう思って、頷いた時だった。



