黒狼と猫の総長様





『……保、どけ』




そんな私を見て、翔が保に声をかける。




『なんで?』


『そこ、俺の席』


『じゃあ、交換しよう、翔。

俺さ、黒羽さん、気に入っちゃった』





サラッと爽やかな笑みを浮かべて、保が爆弾を落とす。




『……は?』




いち早く反応を示したのは、私の口から出た声だった。




『……何言ってるの』



そう言って未だニコニコと笑う保を睨む。



……こいつ、睨まれることが多いはずなのに、よく我慢できる。




『ふざけるな、保。

玲彩は俺のだ』




……だから、私は誰のものでもなく私のものだって。


それ以前に、物じゃない。




『じゃあ、うばうよ』




私がそう思った時、保が第二の爆弾を落とした。




……止めて、欲しい。



ただでさえ幼稚なイジメで少しイライラしてるのに。