黒狼と猫の総長様





『保。

俺は、現夜猫総長として、胸を張って言える。



夜猫は、一般人を巻き込んだりはしない』










『なら、なんで加藤さんは!』






『加藤は、その時の総長である俺の兄貴と因縁があった。


だから、その弟である俺の、親友であるお前を利用したんだ』





優しい顔をして近づいて。



裏で、糸を引くように操っていく。





『……ちが、う…

じゃあ、何で……⁇

俺の家族は……‼︎』





そう言って頭を抱え込む保に、低い声が後ろから掛けられる。





『使えねぇな、やっぱ』




その声のする方に顔を向ける。




『か、とうさ、ん……⁇』



玲彩から距離をとった加藤が、保に向かって、気持ちの悪い笑みを浮かべる。





『教えてやろうか?』






『な、なに、を……⁇』





震える声で、その先を聞きたくないと。


そう訴える保を無視し、加藤が続ける。






『保。




お前の両親を殺したのは、俺だよ』






そして、予想通りの言葉を放った。




『嘘、ですよね!?


何で、俺の親を!』




『お前がそいつと親友だったからな。


単純な奴を騙すのは簡単で笑える』




そう言って笑う加藤を、保が睨みつける。





『……翔』




『あ?』





『すまな、かった』





加藤から目を逸らさずに、俺に謝る保。