黒狼と猫の総長様





ー翔サイドー



『……保っ……‼︎』




容赦なく俺に殴りかかってくる保から、うまく身をかわす。




……避けてるだけじゃ、かわらねぇ‼︎




サッと拳を作り、隙を見つけ殴りかかる。














が、その拳が保に届く前に、手が止まる。




『……くそっ』



いくらなんでも、昔親友だった奴を殴る、だと?



そんなこと、できるはずがない。





『……保、お前、中学2年の時、俺の前から消えたよな?



何があったんだよ』





『お前に関係ないだろ』






会話の間も、保の拳は止まらない。




『やめろ、保。

俺は、お前を殴りたくない!』




『……俺だってそうさ。


だけどな、お前を殺らなきゃ、加藤さんに捨てられる』





捨てられる、だと?



なぜそこまで保は加藤に執着する。





『あいつは、人殺しだ』



『それでも、俺にとっての恩人なんだ』