やっとここまで来たんだ。
2度と、後悔はしない。
『どれもねぇ?
ま、いいけど。
俺とやりたいんだろ?
かかってこいよ』
左手を上げて、人差し指をクイクイと動かし、挑発的な笑みを浮かべる加藤。
……そんな挑発に乗るほど、私は馬鹿じゃない。
『……祐希を、お前が撃った夜も。
お父さんとお母さんが死んだ交通事故のあった日も。
どっちも、綺麗に光る満月の夜だった。
丁度、今日のような』
空に浮かぶ満月を見て、加藤にそういう。
『なら、またお前は、満月の夜に大切な奴を失うことになるな』
そう言って嫌な笑みを浮かべる加藤を、冷めた目で見つめる。
『お前には、誰も殺せない。
私が、そうさせない』



