黒狼と猫の総長様





『月夜なら、車停めてるはずだ』




サラッと言ったルキを、ギロリと効果音がつきそうなくらい強く睨む。





『月夜に運転させたの?』





『……あ、ああ』




『……月夜が疲れるでしょう』





大きな溜息をつきながら、下に現れた気配を察知する。




『……帰りは、ルキが運転ね』




『なんで俺が!』




『……文句、ある?』



『……ありません』




ルキが折れたと同時に、幹部室の扉が開く。





『……やっと来た。月夜』




『すいません、若。


車を停めてまして』




そう言って私に笑う月夜は、周りに目線を配り、目を見開いた。



その目は、確かに壮一を捉えていて。





『……にい、さん?』





『壮一、か?』





壮一の言葉に月夜が。


月夜の言葉に壮一が頷く。