黒狼と猫の総長様





ー翔サイドー




『……玲が、兄貴の……⁇』





俺の漏らした言葉に、玲が頷いた。



教えてくれなかった。




俺の周りの奴らは、誰も兄貴の死因について触れなかった。




それは、こいつが、玲が1人で悩んでいたからなのかもしれない。





『……翔、私は、祐希に守ってもらった分、翔を守るよ』





そう言って笑う玲に、俺は何も言えなかった。






『俺に、近づいたのは、兄貴に似てるからか⁇』





そう言った俺に、玲の目が見開く。







『……違う。



だから、断ったでしょ、姫』





そう言った玲に、姫になった時の事を思い出す。




確かに、玲は頑なに拒んでた。




きっと、俺を見ると、兄貴を思い出すから……。






『変な考えやめてよ。翔。


私は、今、確かに翔を守るって事もあるけど、自分の意思で夜猫に居るんだから』





そう言った玲に、ふっと、俺も笑みを浮かべる。




俺、何考えてたんだろう。