『やっぱり欲しいなぁ!!!
その力!
……必ず迎えに行くよ、玲彩ちゃん』
そう言って去って行った加藤の背中を睨みつける。
加藤が消えたタイミングで、ルキと海斗が走ってきた。
『玲彩! 今の奴って!』
そう言うルキに頷く。
『……ルキ』
震える体を両手で押さえる。
見つかった。
あいつに。
『……玲彩』
震える私に近づいて、誰かが私を抱きしめる。
『……かけ、る⁇』
『俺は、お前が何を抱えてるのか分からない。
けど、お前は、俺たちが守る』
そう言って強く抱きしめてくる翔の背中に、手をまわす。
言うべきなのか。
私が、人殺しという事を。
『……皆に、話があるの』