「ほんまはうちが癒してあげたいんやけど、きっと相手にされへんから」
とうるるんはしゅんとなった。
「わ、わたしもそう。いくら桂木さんが酔っぱらってたって、リカコさんの代わりにはなられへんもん」
わたしがそう言うと、トシくんがマジな顔でこっちを見る。
「あんな元嫁の代わりなんていらんねん! あの人のことを本気で思って、本気で心配してるアズが、そばにいてやれよっ」
となぜか怒られた。
「一生懸命桂木さんを想って、あの人が一番つらいときも一番しんどいときも、ずっと一緒にやってきたんやろ」
「う……ん」
「そうやで。うちもそんなアズちゃんやから応援できる。店長のこと救ってあげてほしいよ」
うるるんもそう言ってくれた。
「だ、だけどそれはこっちの勝手な言い分で、桂木さんにとってはそんなこと、なんの意味もなくて……」
それを押しつけるわけにはいかない。
「いや、桂木さんにとっても、アズはきっと特別な存在なんやと思う」
とトシくんは言った。
「だけど桂木さんがそれに気づいて、アンタらが自然にひっつくん待ってたら、いつになるんかわからんし……な。
ここらで一発、起爆剤が必要なんちゃう? 要はきっかけや、きっかけ」



