そっか……。
毎日8時間勤務の社員ではなく、例えば週3で1日4時間働ける人が、もっとたくさんいてくれたら、きっとうまくシフトが組めるんだ。
だからか……。
わたしが今日はフルで入ってみますって言ったとき、桂木さん、なんだかすごく気まずそうな顔してた。
もしかして、わたし、必要なかった?
ただの臨時メンバーなのに、必要とされていると思い込んでたんかな?
だとしたら……相当イタい。
あのときと、一緒……。
不意に昔の記憶が蘇った。
昔々、秋になったら桂木さんからデートに誘ってもらえると、思い込んで待っていたあの頃。
でも実は全然そんなんじゃなくて、そのころもう桂木さんはリカコ先輩とつきあってたって昔話――。
「アズ?」
名前を呼ばれて顔をあげた。
「え?」
「疲れてるんちゃう?」
そう聞いてくれたのは、トシくんだった。
いつのまにかみんなは持ち場へ戻り、わたしだけひとりぼんやりと突っ立ってたみたい。



