「何って……。まだ使えるのにオレの不注意で割ってしまったからな」
「ん……?」
「かわいそうやろ?」
当たり前のように桂木さんは言った。
「えっと、謝ってたってこと?」
「うん」
「……お皿に?」
「うん」
「……ゴメンねって?」
「あかんの?」
ブッハ、と次の瞬間、みんなで笑ってしまった。
怒りんぼのトシくんまで、ゲラゲラと爆笑している。
「かわい~、店長」
うるるんが桂木さんの腕をとって叫ぶ。
「え……。絶対みんなでバカにしてるやん、オレのこと」
桂木さんだけがムスッとふくれていた。
「ゴメンね、店長。でもウチ、保留やめるから」
うるるんが元気にそう言った。
「え?」
「バイト続けるん保留にしてたけど、ウチ、この店でがんばります!」
大きな瞳がキラッと輝く。
「わ、ほんまに? ありがとう……」
桂木さんの顔がパッと明るくなった。
「え、あいつ、まだ保留中やったん?」
「いや、ずっと前から決めてたと思いますよ」
トシくんとユースケくんがそう笑った。
桂木さんのチームが、どんどんできあがっていく……。



