それから洗い場の桂木さんに声をかける。
「おいアンタ、今日はここでずーっと、ユースケとオレが焼くのを見とけ」
「え、でも、洗いものが溜まってます」
「ええから来い」
乱暴にそう言うと、次はユースケに声をかけた。
「グラス類だけ食洗かけて、すぐ戻って来て」
「はい!」
それからアズ。
「ホールと並行して、洗いもやっていってくれる?」
「はい!」
鉄板の前に立つと、背中合わせに調理台がある。
その調理台の下は冷蔵庫になっていて、注文されるメニュー毎に、必要な具材を取り出して使う。
だから庫内には、それぞれ下ごしらえされた具材の入ったバットが、キレイに並んでいた。
「いいか、焼き方はもちろんオレらの動きもよく見とけよ。何がどこにあるのか覚えられるし、自分が焼いてるつもりで気合い入れて見ときや」
「はい!」
気合みなぎる桂木さんの返事。
まー……、ちょっとジャマやけど、しゃーないか。



