この店の勤務がない日、オレはミナミでホストをしている。


つーか、もとはそっちが本職だった。


流れ星に転職して2年、富樫店長に嫌われて、オフの日が増えてから、以前働いていたホストクラブにヘルプで入っているだけ。


まー、好きな日に入れるし、オーナーに頼まれたからな。




「けど、どうせオレには勤まらんわな、ホストなんか」


少し自嘲気味に富樫さんは言った。


「富樫さんなら人に好かれるし、話もおもろいからええんとちゃいますか?」


面倒臭いからそう言っておいた。


でも強ちウソではない。


バイトの子ら操るん、めっちゃ上手いもん、この人。