「トシ、何してんの? そんなところで」
「えっ、別にっ。何も」
「顔、真っ赤やで」
うるるんが不思議そうに聞いてくる。
「あ、熱いねん。このチャーハン、めっちゃ」
オレはそう言うと、残りのチャーハンをガーッと、口の中へかき込んだ。
ありえへん。
なんでこんなに動揺せなあかんねん。
そうして――
11時にユースケ、12時にうるるんをあげると、店のスタッフはあいつとオレだけになった。
あいつ。え~と、桂木ってオッサン。
ここは繁華街だから、夜中でもゆるゆると客が絶えない。
飲食店の仕事あがりの人や、オールで遊ぶ若者やら。
早めにクローズすることも考えたけど、できれば営業時間は守りたかった。当てにしてくれている常連さんもいると思うし。
まぁラストオーダーまではあと1時間だから、何とかなるだろうと、腹をくくった。
「二人になったから、あんたもホールに出てもらうで」
オレはあいつにそう言い渡した。
「う、うん」
神妙な顔をして、やつはうなずく。



