私、王子様に会ってときめき!?
は感じたんだけど、ときめきとドキッは違うのかな?
「ねー!
あれ見てー!
静香さんと王子様だよ」
「うわっ!
やっぱり隣には静香さんだよねー」
廊下を歩いていると、渡り廊下から下を眺める二人の女の子。
しずかさん?
渡り廊下から下を見ると、王子様の腕を掴んで歩く綺麗な女の人が…
黒髪のストレートで、遠くから見てもわかる艶のある髪質…
目はパッチリで、見る誰もが美男美女と口々に言っている。
私、あんな綺麗な人がいるのに大胆な行動しちゃったんだ…
恥ずかしい…
ん?
静香さんがいるから、女の子は王子様に近づけないって事?
つまり彼女ってことか。
さっそく、ちゃんとした恋をする前に失恋しちゃったよ。
肩を落として、教室に戻った。
ショック…なんだ私。
たった1日だけど、ショック受けるんだ。
「うわっ!
どうした晴琉!?」
『なんかあった?』
教室に戻るなり、ミサとミヤが声を掛けてきた。
今の私には喋る気力すらありません…
あの人に恋する資格なんて、どこにもないよ。
『さっそく失恋か?』
「かっちゃん…ビンゴ」
隣でプッと笑ったかっちゃん
私は何回笑われるんだろ。
かっちゃんはいつも私をお腹を抱えて笑う。
『まぁ、元気出せよ!
俺がいるだろ☆』
「かっちゃん…は無理!」
『はぁ!?
晴琉、酷くね!』
もちろん、かっちゃんは好きだけど当然友達や幼なじみとして。
常に高いテンションは私にはちょっと…

