コラボ小説 【恋する3秒前…】




-静香 side-


小さい頃からずっと一緒にいた大翔は、高校に入るとある名前が付いた。


“王子様”


誰が言い始めたのかは知らないけど、王子様って…


大翔が!?

ないないない!


ただ、周りの女の子にイタズラして私は大翔の隣にずっといた。


だって、大翔を奪うにはそれ相当の気持ちがなければ無理だもん。


誰にでも優しく微笑んでいた大翔だけど、今まで女の子と付き合わずにいた。


別に私は大翔に恋なんてしてない。

ただ、可愛い弟…みたいにしか思ってない。


だから、大翔が晴琉ちゃん…だっけ?


あの子に一生懸命に毎日、廊下で待ち伏せて振られる姿に少し笑えた。


あんなに女の子に一生懸命な姿なんて見たことがなかったから。



でも、今日は違ったみたい。


晴琉ちゃんが話を聞いてくれて、想いを伝えて二人で笑い合っている。


良かったね…大翔


大翔の恋が実ったなら、次は私の番だ!


どこかに良い人いないかなー?


大翔と晴琉ちゃんを見届けて、廊下を戻ろうとした時…!




なーんてね?


そんな事あるわけないっかー…




-静香 side end-