落ち着けるわけがない…
もう何がなんだか。
王子様を見て笑顔になるどころか、悲しくなる一方で…
私
「妬いてたのかな」
『えっ?』
「私、女の子みんなに優しい王子様がどこか嫌だったんです」
きっと、静香さんが羨ましかったんだ。
周りの優しくされた女の子が羨ましかったんだ。
優しく微笑んでほしかったんだ。
その機会を私が壊したんだ。
バカだ…
『それで避けられてたんだ』
どこか納得して笑顔で頷いた王子様…
微笑んで笑ってる。
そして、両目を閉じゆっくり目を開いた…
長いまつ毛がふわっと上がり、目が合っただけでドキッとしてしまう。
おかしい…
「私、なぜが王子様見るとドキドキします」
『そう、それが“恋”なんだよ』
「恋…」
王子様がほかの誰かに優しくしてたら、嫉妬してしまい
王子様を見ると少しの仕草でドキドキしてしまう…
この感情が恋か。
「やっぱり、私はあなたに恋しているみたいです」
『ははっ』
何故か可笑しそうに目を細めて、肩を揺らして笑う王子様…
『俺も君に恋してるみたい』
…
…
はい!?

