-大翔 side-
「私、あなたに恋したみたいです!」
そう言ってポニーテールを揺らしながら、腕を掴んできた君に恋したのは俺の方。
だから、俺の方から攻めていきたい…
そう考えているけど、いつも隣には静香がいる。
俺の腕を掴んで離さない…
言ってしまえば、ただの幼なじみ
俺が自由なのは放課後だけ…
今日も放課後、晴琉ちゃんに会うために靴箱の前で待っている。
けれど最近、やけに冷たい態度の晴琉ちゃん…
ポニーテールを揺らして歩いてくる晴琉ちゃんを見つけ
『晴琉ちゃん!』
「ごめんなさい…」
つぎの日も、そのつぎの日も俺は振られてばっかり…
俺、何かしたかな?
振り向かせたいのに…
一緒に笑ってほしいのに…
俺のこと嫌いになったのかなー…
あっ、俺すごい弱気になってる!?
今日も負けじと、晴琉ちゃんに振り向いてもらえるように頑張る。
それに答えてほしいからね。
-大翔 side end-

