優雨side


今丁度、真嶋と2年の佐沼って奴の試合が開始した

だが勝敗は既に決まっている
魔力の量や質で直ぐに何方が勝つか分かる

試合が始まり初めに佐沼が攻撃をしかけた

木の上級中位魔法
ウィップリピップスを放った
貴族なだけあって一般よりも多少は威力が増しているが弱い
それに真嶋との相性は良くない
あいつは火属性を得意とするからどう見ても真嶋が有利

そして次に真嶋が魔法を唱えた
火の上級最上位魔法を詠唱破棄で放った

佐沼は真嶋が最上位魔法を詠唱破棄で放つとは思わなかった様で、心底驚いてる
それに、余りの驚きに冷静を取り戻せていないみたいで、訳の分からない事まで言ってる始末

それを見かけた真嶋が佐沼に先程放った技が直ぐそこまで迫っているを知らせた
真嶋の言葉に佐沼はハッとして直ぐ技を唱えた

「す、水波‼︎」

一応回避はしたようだ
でも結構負傷している
髪や服が焦げてボロボロになっている
化け物に例えるなら山姥みたいになっていた
真嶋も僕と同じことを思ったのか先輩に言った

「先輩化け物みたいですよ?」

ここにいる全員が思った事だろう
真嶋の言葉に怒り狂ったのか佐沼は木の最上級中位魔法を唱えた
一応貴族だけあって最上級魔法は使えるのだろうけど、冷静を保っていない、力に任せっきりで発動したから元々の威力より断然に弱くなっている

これで勝負はついたな