「うん、ありがと。
アルム、僕は人間が嫌いだ。だから人間がここまで来れない様に森に結界を張りたい、許してくれる?」

「ここの主はお前だ、優雨の好きな様にするといい。我等は優雨の命に従うだけだ。
それと優雨が人間を嫌いなのは分かった。だが人間を憎むでないぞ。
お前は"神"だ、お前の心情で世界は大きく変わる。
この世では人間、魔獣、悪魔、天使この中で誰も欠けてはいけないのだ」

確かにそうだ…。僕はこの世界の神。
僕が人間を憎めば確実に人間は滅びるだろう。そうなれば遅かれ早かれ世界は滅びる事になる。

「そうだね。ごめん、ありがとう。
大丈夫この世界を破滅になんてさせない」

「よい、我こそ無礼な事を申したな。
我等も出来る限り手助けする。はははっ、頼もしいな」

アルムや皆んなは嬉しそうな顔をしていた。
それを見るとなんだか僕も嬉しい気分になった。

「じゃあ結界発動するよ。
"我の命に従い今ここに古の結界を
白き結界よここに現れよ" 」

呪文を唱えると、僕が立っている場所から森の中心部まで広がった。
この結界は内側から見ると白い結界だが、外から見ると透明で誰も結界が張られているとは思わない。

そしてこの結界は僕が許した者のみが出入りできるようになっている。この森の近くに来た者は誰であれ僕に情報が来る様になってる。

まぁそんな事しなくても魔力の質や気配で相手の位置は分かるから大丈夫なんだけどね。

「よし、できた。皆んなこれからここに家を作るからちょっと退いてて」

そう言うと魔獣達はササッと退いてくれて、アルムは僕の横に移動した。

頭の中で簡単に想像して、それを創生魔法でパパッと作り出した。