「……言うなよ、傷つくだろうが……」


「でも……それを隠して付き合う事の方が、もっと傷つくでしょ?」


恐る恐る聞くあたしに、アクマはハッとした顔を見せた。



「あたしが、最初にちゃんと断っていれば……阿久津くんにこんなに迷惑かける事もなかったと思うし、傷つける事もなかったと思う……

トイレでの事……最初は勘違いしてて分からなかったけど、今だったら、どんなにひどい事したのか分かるから……」