「阿久津くん‼」


安否を確かめようと走り寄ろうとしたけど、海藤によってそれは阻まれた。

腕を離してもらえない。



「なんだよぉ……もう終わりかよ、つまんねぇな」


「……ごほっ」



咳き込み、血を流して倒れているアクマ。

あたしは腰を抜かしてしまった。





「な、なぎ……さ……」


「こんなになってまで女の心配か?余裕だな♪」



腰を抜かしたあたしをその場に残して、海藤はつかつかとアクマに歩み寄る。