「もう大丈夫だ、俺がいる。今助けてやるから安心しろ。大丈夫だ」


今までで一番優しいアクマの声。


こんな状況のせいもあるのかもしれないけど……すっと心の中に入ってきた。



涙はまだ流れていたけど、顔をあげてアクマと視線を交わす事が出来た。

その様子に、機嫌を悪くした者が大声を張り上げる。





「俺を無視して女とくっちゃべってんじゃねーよ‼!」


アクマに負ける劣らずの怒声がホールに響き渡る。