今度の訪問者は、中々そこを立ち去ろうとしない。 しかも、トイレに入る訳でもなく入り口らへんをウロウロしている。 5分以上個室に隠れていたあたしは、大のほうだと思われてないか恥ずかしく思い始めていた。 「……高瀬さんですか?」 「……っ‼」 心臓が口から飛び出すかと思った。 あたしの名前を呼んだのは男で、しかも全く聞き覚えがない。 「高瀬さんですよね? 阿久津さんが心配してます。そっから出てきて貰えませんか?」