っ!?……誰かくるっ。 砂利を踏む足跡が聞こえ、あたしは慌ててトイレの個室に隠れた。 運動部の生徒だろうか? 緊張しながら息を潜める。 「…………」 その人物は、トイレに入る事はなかった。 しばらくそこにいたのは感じたけど、程なくして立ち去る足音がした。 あたはホッとして個室から出る。 「とにかく……体乾かさなくちゃ……」 しかし体を拭くための物は、もちろんの事なにも持っていない。