一人残されたあたし。 「……っ、寒……っ」 暖をとろうとかがみ込んで丸くなる。 夏も終わろうという、肌寒いこの季節。 膝を抱えると、少しは暖かいような気がする。 膝には更に暖かい雫が落ちてきた。 涙だ…… 「……っ、ぅ……く」 いわれのない暴力に、悔し涙が溢れてくる。 恐怖も相まって、その涙は止める事が出来なかった。