歩きながら、その疑惑が強くなっていく。


屋上に着いて座ると同時に、大急ぎで中を開けてみると――……



「……無い」



不思議な事に、お弁当の中身がそっくりそのまま無くなっていた。


広げたお弁当箱には、ご飯が数粒残っているだけ。





「凪桜……」


そのまま硬直してしまっているあたしに、アクマは神妙な顔付きで話しかける。




「お前……これ中身どうした?」


「分かんない……だってあたし、ちゃんと詰めたし……入れ忘れなんて事ないと思うし……」