ーーカチ……コチ……カチ……コチ…… 無機質に鳴り響く時計の音。 約束の時間が近づいている事を、じわじわと実感させられる。 「……はぁぁぁあ~、マジやる気出ねー」 約束の時間まで、もう30分もないと言うのに、あたしはまだ部屋着でダラダラとしていた。 『付き合ってんのー。あの男嫌いのアンタがぁ、やべー受ける♪ やっと凪桜にも春が来たのね(笑)その調子で男嫌いも克服してよ♪ 応援するからデート頑張れ~♪じゃね~♪』