「泣くなよ……」 困った様子のアクマは、ベッドから降りてティッシュ箱を持ってくる。 「鼻出てんぞ」 そう言ってティッシュで顔をふいてくれた。 どうやら、これ以上何かしてくる様子はないみたいだ。 それに少し安心したあたしは、ここぞとばかりに。 「うわぁあ゛あぁあ゛ん」 泣き喚いてやった。 昔はいくら泣いても動じなかったアクマも、成長した今は…… 「…………」 女の涙には弱いようだ。