「こっからだと少し遠いぞ」 そう前置きされたアクマの家は、電車に乗って数十分の所にあった。 あたしんちから反対方向じゃん。 お互いの家は、学校を中間にほぼ反対の位置にあった。 初めて知る事になったけど…… 「阿久津くん……あたしの送り迎え、大変じゃない……?」 アクマは、反対方向にあるあたしの家へ毎日通っている事になる。 「学校までバイクで行って、そっから電車使ってるからそんなキツくはない。 今日みたいな事が起こると心配だしな」