見ると、さっき茂みに身を隠した時に出来たであろう擦り傷が両膝にあった。





「消毒してやるから家に来い」


「い、いーよ。このくらいの傷、ほっといても治るし――……」


「俺のせいで付いた傷だ、手当てくらいさせろ」




そう言って、真剣な眼差しをこちらに向ける。



誠意のある瞳に射抜かれたあたしは、これ以上断る事が出来ず――……





「う、うん」



アクマの家に行く事になってしまった。