こんな形にしたくなかった。


これでもちゃんと好きだったんだ。






「……おい」



どうせだったら、ちゃんと告白したかった。


自分の口から伝えたかった。



これじゃいくらなんでも中途半端だよ……






気づけば涙を流していた――……







「……!?おい、なぎっ……」




全てがどうでもよかった。


ここから逃げ出したくて堪らなかった。





静かにアクマを睨んで、



「サイテー……」


「……凪桜」





学校を飛び出していた――……