「おい!美憂!早くしろ!!」
「はーい!今行くー!」

彼の名前は桜井陸翔。私の幼なじみ。
彼はいつだって私のそばにいて、いつだって私を守ってくれる。私にとって大切な幼なじみ。

「ごめーん」
「いいから、早く行くぞ。」
「うん。」

「陸翔、美憂、おはよう!」
「あ、優翔くん!おはよう。」
「おぉ!兄貴も一緒に行くか?」
「おう!」

彼は桜井優翔。2つ上の高校3年生。
陸翔のお兄さん。
そして、私の好きな人。
だけど、優翔くんは……

「みんなー!気をつけてね!」
「お姉ちゃんもね〜!」

彼女は石田美咲。私のお姉ちゃん。大学1年生。
可愛くて、勉強もできて、スポーツもできる。自慢のお姉ちゃん。
優翔くんが好きなのは私じゃなくてお姉ちゃん。そんなの昔から分かってる…。
これが私の現実。