「…はぁ。これだから嫌なんだ。これだけ大切にされて」 大切に、されて? 「親なんか………いらないわ」 バチンッ 温かい手が、私を打つ。 「親が居るからそうなれるんだよ」 切なに歪んだその顔が、月夜に眩む。 私はいつも、独りなのに… いつもより、孤独を味わった…───。