私…──── あぁ、そうか。抜け出したんだ。病院… 「お嬢さん」 だれだろう… こんな夜遅くに、いったい……? 「久家 茉莉(クゲ マツリ)。よろしく♪」 雪に埋まった私を引き上げる手。 彼は………男の子だ。