『…。』





ご飯を食べても、大好きなお風呂に入っても上の空で。





『おやすみなさい。』







みんなに声をかけて部屋に上がる。






ベッドに入って目を閉じる。
頭に浮かぶのは、1人。



『…おやすみなさい。』









気づくと目覚ましが鳴っていて、
目を覚ますと5時半だった。






『あ、起きなきゃ。』





起きて制服に着替えて、髪をセットし終わると、エプロンをつけてキッチンにたった。




朝のお弁当は私の役割。





『…これでよし。』





作り終わったのは6時半。
充分間に合うな。





『いただきます。』






ご飯を食べ終わって、みんなに挨拶して家を出た。






『おはよ、奏乃。』






『いっちゃん。おはよう。』






『昨日ごめんね?大丈夫だった?』






『うん!昨日は桜月くんと残って作業したの。』




『桜月くんって、桜月奏多?』





『うん。いっちゃん知ってるの?』






『学級委員でしょ?話したことあったんだ。』




『ううん。昨日初めて話したの。』






バッグを置いて席に着くと、いっちゃんが食い気味にこっちに来る。





『で、奏乃は、どう思ったの?』





『えと……好き、かもです。』






いざ言葉に出すのは恥ずかしい。
意識しなくても顔が赤くなってしまう。





『えっ、ほんとに?』






『まさか、初恋もまだの自分がこんなに早く恋できると思ってなかったの。だけど…気づいたら桜月くんのこともっと知りたいって思ってた。』




『そっか。ならアピールしなきゃだね!』




アピール、アピールって何するんだろう?




『あ、桜月くん来たよ。』





『お、おはよ!桜月くん。』





『おはよう、西山さん。』






桜月くんは席に着くと、1限目の予習を始めた。




『あっ!私もしてない!やらなきゃ!』






『終わったら見せようか?』






桜月くんがそう言ってノートをちらつかせる。





『ううん。こういうのは自分でやらなきゃ。ありがとう。』





ロッカーにノートを取りに行って急いで予習を始めた…。