『何の曲聴いてるの?』





ふいに桜月くんが話しかけてきて、
目線が絡み合う、




『バンドだよ。桜月くん知らないかも。』




『聴いてみたい。だめ?』





『どうぞ。』





片耳のイヤホンを渡して、二人でつける。




『あ、知ってるよ。俺もこのバンド好き。』




『ほんとに?!』




初めて同じバンドを好きな人と出会った。
それだけでも嬉しかった。




『じゃあ、送るよ。』




『でも、西山さんが危ないよ。』




『大丈夫。お兄ちゃんに車で送ってもらお?』



『え、でも迷惑じゃ…』





私は桜月くんの言葉を遮って、お兄ちゃんを呼んだ。




『桜月くんの家までいいよね?』




『おう。さ、行くぞー。』




それから準備して、お兄ちゃんの車に乗り込んだ。